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集合名詞やあいまいな言葉をイメージ化する方法
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集合名詞やあいまいな言葉を
イメージ化する方法

 

 これまで、イメージ連結法のさまざまな技法を解説してきましたが、トレーニングとして使われた単語はすべて、そのまま頭に形が描ける具象的な言葉ばかりでした。

 そのほうが早く記憶術が習得できるからですが、ここからはいよいよ受験や仕事などへの応用に欠かせないイメージ変換法のトレーニングに入ります。

 具体的には、「昆虫、文房具、和食、熱帯地方、タレント、観光地…」などの言葉です。どのようにイメージ化するのか、見ていきましょう。

集合名詞は代表的なイメージを一つ選ぶ

 集合名詞というのは、動物、植物、乗り物…などのように、その言葉の中にさまざまなものが含まれていて、それら全体を表わす言葉のことです。たとえば、「動物」にはライオン、キリン、ネズミ、イルカ…などがおり、広い意味では鳥類、魚類、昆虫類も動物に入ります。そのままでは視覚的にイメージするのは不可能ですね。そこで動物の中から一つを選び、代表選手とするわけです。  何を選ぶかは人によって違うでしょうが、最初にぱっと連想したものに決めるのがセオリーです。迷ってはいけません。たいていの方はどこの動物園にもいる人気者を選ぶでしょう。

 また、「楽器」ならピアノ、ギター、バイオリン、トランペットなどを真っ先に連想する人が多いでしょう。最初に浮かんだ楽器は、たぶん自分が練習したことがあるか、自分の家にある楽器でしょう。その楽器の置かれている周囲の状況まで頭に浮かんでしまう、そんな状態になれば理想です。

 頭に浮かべる際は、たとえば、ライオンを描きながら「動物」と唱え、ギターを描きながら「楽器」と唱えるのが、この方法のコツです。

 それでは例題に移りましょう。
 例題1 次の単語を代表的なものに置き換えてください。
 昆虫  アクセサリー  パン  文房具  置物  容器
 外国人  家事  演奏家  中華料理  観葉植物  大工道具

●注意点

「外国人」は欧米系の、日本人とははっきり違う派手な動作・表情の人をイメージします。
・「演奏家」は特定の楽器を演奏していることが大事ですが、「ミュージシャン」と区別するため、タキシードを着たクラシック系をイメージするとよいでしょう。
・「中華料理」はギョウザやラーメンではやや疑問。酢豚や八宝菜などの本格的なものがよいでしょう。高級中華料理店の円卓ならOK。

あいまいなものはイメージを絞り込む

 あいまいなものとは何でしょう。それこそあいまいですね。たとえば、「田舎(いなか)」という言葉をイメージしてください。すぐにぱっと田舎が頭に浮かびましたか?   田舎には都会に対しての「田園」という意味と、東京などに出てきた人にとっての「故郷」という意味があります。いずれにしても、どこからどこまでが田舎なのかはっきりしませんし、そこは山なのか海辺なのか、はたまた田んぼの多いところなのかもわかりません。人によって「田舎の風景」は異なるのです。

 でも、記憶術にとっては客観的意味やイメージは関係ありません。あなたにとっての田舎の風景とはどんなものか、真っ先に浮かんだ具体的な場所があれば、それが「田舎」の代表選手なのです。

 あいまいな言葉をもう一つとり上げておきましょう。「遊園地」もいろいろありますね。一般的には「観覧車」や「ジェットコスター」をイメージする人が多いでしょうが、子供の頃に行った遊園地を連想する人もいるでしょう。頭で考える「遊園地」に比べて、心に残る体験がある「遊園地」のほうがイメージは強烈です。

 それではイメージ特定化のトレーニングです。

 例題2 次の言葉を「最も印象的な一部分」または「特定の場所」などを強調してイメージしてく ださい。
 漁村  商店街   街道  駅  運動場  タレント  熱帯地方
 宇宙  北国  外国  学校  関西   太平洋  公園
 動物園   会社  職場  飛行場  スーパー  観光地  祭り

 イメージは人によって千差万別ですので、「解答例」は示しませんが、単語を見て瞬時に頭に視覚的に浮かぶように、練習を繰り返してください。記憶術の上達に大きなプラスになるだけでなく、感受性や想像力を豊かにする効果も期待できます。


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