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創造力・想像力を鍛える記憶術

 このページでは、だれもが持っている想像力(空想力)や、それと関係の深い創造力が、勉強や仕事、そして人生を生き抜く上でどんなに大切な能力かということをお話します。そのあとで、想像力や創造力を鍛えながら暗記能力を数倍に高める、記憶術の仕組みなどについて説明します。

〔このページの内容〕
@想像力豊かな人は頭の回転がよく、勉強ができる?
A想像(空想)は創造に、そして応用力につながる
B記憶術はだれでもできる想像力を使って覚える技術
C空想力、創造力を鍛える記憶術は高山メソッド

想像力豊かな人は頭の回転がよく、勉強ができる?

 あなたの身の回りに「頭の回転が早いなあ」と思う人はいませんか? 話ののみこみが早く、ごちゃごちゃした話も短い言葉で見事に整理してしまう人。こんな人はたいてい学校の勉強もできる人です。

 人の話を聞いたり、文章を読んだりしたときに、すぐに内容が理解できる人は、イメージを描く力(=想像力)が豊かな人です。想像力の豊かな人は、話の途中で先を予測するので、理解が早まるのです。勉強では、理解できたことはかんたんに覚えられます。でも、よく理解していないことをはなかなか覚えられませんね。

 自分で頭があまりよくないと思っている方は、実はだれもが生まれつき持っているこの想像力を、日常会話や勉強などに使わないためです。このことは、自分の得意なことと苦手なことを比べてみみるとわかります。自分の得意なことには想像力が自然に働きますが、苦手なことには想像力があまり働かない。そう思いませんか?

 だから、「頭の回転をよくしたい」とか「勉強ができるようになりたい」と思うなら、想像力をもっと使って鍛えればよいわけです。では、想像力はどうして鍛えられるのでしょうか?それを説明する前にもう一つ、想像力と創造力の関係についてお話しておきましょう。

想像(空想力)は創造に、そして応用力につながる

 あなたは「創造力のある人」についてどんなイメージを持っていますか? 絵やイラスト、詩などが得意な人…。それとも、「発明や発見をする人」でしょうか。でも、創造が必要なのは、芸術・芸能や科学・技術の分野だけではありません。

 例えば、旅行などの遊びの計画を立てたり、料理の献立を考えるのも創造的な脳を使っています。そのほか、学習計画表を作ったり、みんなの意見をまとめたり、手紙を書いたり、新しい趣味にチャレンジしたり、人を説得したり、自分に合った勉強法を発見したりするのも、すべて創造的な「仕事」なのです。

 そして、その創造のみなもととなるのは、好奇心想像力です。未知のもの、経験したことのないものに関心を持ち、さまざまに想像(空想)をめぐらすからこそ、人は新しい知識や技術、技能を身につけることができるのです。自分の人生を切り開いていくことも、創造力がなければできません。

 ですから、広い意味の創造力は「応用力」と言い換えてもよいでしょう。学校の勉強で、基礎的な問題はできるのに応用問題が苦手な人は、この創造力を十分に鍛えてないからです。学校の成績はよかったのに、社会に出てから仕事があまりできないという人も、創造力=応用力が不足しているためと考えられます。

 想像力の、そして創造力の大切さがお分かりいただけたでしょうか。それでは次に、想像力と創造力を鍛えながら、暗記能力を数倍にする記憶術の仕組みについてお話します。

記憶術はだれでもできる想像力を使って覚える技術

 いよいよ本題の記憶術と想像力(創造力)のお話です。記憶力と想像力はあまり関係ないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、先にお話したように想像力は理解力を助けます。そして、理解力は記憶力を助けるという仕組になっています。記憶術では、その〔想像―理解―記憶〕というプロセスの中間を飛ばし、想像=記憶という形で覚えてしまうのです。

 ギリシャの科学者・哲学者、アリストテレスは、記憶にとって五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)を働かせることが大事で、その中でも特に視覚の果たす役割が大きいことを見抜いていました。記憶術は頭の中に覚えるべきイメージを空想することによって、記憶をしっかり定着させる技術で、アリストテレスの時代のギリシャで“発明”された方法です。

 具体的な記憶術の方法は、あとで「記憶術のやり方」のページをじっくりご覧いただくとして、ここでは簡単に一例を挙げて説明しておきます。

 記憶術では、言葉をいったん視覚的なイメージに変えて、2つのイメージをドッキングさせます。例えば中学の地理で、「久留米」と「ゴム」を結び付けて覚えなければならないとします。どうイメージしてもよいのですが、一例として「久留米」を「グルメ(な紳士)」とイメージし、「ゴム」は「ステーキの形をした硬いゴム」をイメージするのはどうでしょうか。すると次のように、2つのイメージを組み合わせたストーリーができ上がります。

〔久留米―ゴム〕 
イメージ例グルメな紳士がゴムのステーキを噛み切ろうとして(苦しんで)いる

…というような場面を空想するだけで、もう「久留米といえばゴム」と一発で覚えられます。今流行の脳科学的に言えば、右脳・前頭葉の働きで記憶が瞬時にしっかりと定着するわけですね。

 大事なことは「グルメな紳士」と「ステーキの形をしたゴム」を生き生きと頭の中に空想することです。人間ならだれでもできるはずです。記憶術はまるでマンガのようにたわいのない、時には現実にはありえない出来事を頭の中で想像しながら覚える方法なので、やり方のコツをつかめば、暗記の勉強が楽しくなります。そしていつの間にか、想像力や連想力、創造力などが強化されるでしょう。

空想力、創造力を鍛える記憶術は高山メソッド

 空想力が豊かで創造力のある人は、教えられたことしかできない「マニュアル人間」と比べると、勉強や仕事をはじめ人生のあらゆる場面で、潜在能力を思う存分発揮することができるでしょう。その空想力や創造力を鍛えるのに記憶術のトレーニングがとても効果的だということがわかってきました。

 記憶術の目的はもともと、「大量の暗記事項を一挙に、しかも確実に長期記憶すること」でした。その副産物として想像力や創造力が強化されるとか集中力がつくといった“おまけ”があったわけですが、ここで発想を逆転してみたらどうでしょうか。つまり、「創造力を鍛えるために記憶術のトレーニングをし、その副産物として素晴しい記憶脳力を身につける」ということです。

 大成功をした方のほとんどは、物事を逆転させて見ることにたけた人です。大部分の人が気づかない、あるいは気づいていても実行しないことを楽しみながらやってのける人に、成功のチャンスが転がり込んでくるのです。記憶術を単なる「目先の受験のための道具」としないためにも、ぜひ、記憶術の隠れた威力に注目してください。本講座の「高山メソッド」は記憶術の具体的な例題をたくさん挙げて解説していますから、空想力や創造力を養うにもうってつけの教材となっています。

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